地域再生実践塾 報告①

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7月1日~3日まで、神戸市で開かれた『地域再生実践塾』に参加してきました。

今回の内容は〔協働による地域の再生 ~パートナーシップの新たな展開~〕です。

この研修には行政・NPO・一般企業・大学など、まちづくりに関係する北海道から九州までの55名が参加しました。

この研修は財団法人 地域活性化センターが平成21年度5回開催するなかの第1回目です。

 

=趣 旨=

地方分権の進展や厳しい自治体財政状況の中、地域住民のニーズは複雑多様化し、行政だけで解決を図ることができない課題が増えています。

近年、行政と市民との協働により課題解決に取り組む自治体が増える中、神戸市では、全国に先駆けて1970年代より、「まちづくり条例」等、市民と行政との協働の取り組みが進められました。また、平成7年の阪神・淡路大震災以後は、多くのボランティアによる支援活動や市民相互の助け合いを通し、多文化共生やオールドタウン再生などの多様かつ活発な市民活動が展開されています。

そこで、神戸市におけるコミュニティー・パートナーシップを通して、新たな市民協働のあり方について考えていきます。

=主任講師=

特定非営利活動法人・神戸まちづくり研究所理事・事務局長 野崎 隆一 氏

 1943年生まれ。一級建築士。東急不動産、ZOOM計画工房などを経て1996年(株)遊空間工房代表取締役に就任。阪神大震災の被災地で、住民主体の復興を掲げて、住宅再建や復興まちづくりに携わる。復興活動でつながった仲間と2000NPO法人神戸まちづくり研究所を設立。ひょうご市民活動協議会(HYOGON)代表。専門家アドバイザーとして、各地のまちづくり協議会、地域コミュニティ、団地再生、マンション管理組合ネットワーク形成などを支援。

 

(株)遊空間工房

 

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=日 程=

●●● 平成2171日(水) ●●●
13:30
 開講式・オリエンテーション
13:45
 協働のまちづくりの今までとこれから
    (総論・問題提起) 主任講師 野崎 隆一氏
14:55
 パネルディスカッション
    ~神戸の市民協働の現場~

コーディネーター 主任講師 野崎 隆一氏

パネリスト 根来 司氏(神戸市地域力強化推進課長)
            川中 大輔氏(神戸市協働と参画のプラットホーム)
            河合 節二氏(野田北部ふるさとネット)
            日比野 純一氏(NPO法人たかとりコミュニティセンター)
            東末 真紀氏(NPO法人I神戸まちづくり研究所)


●●●
平成2172日(木) ●●●
9:00  神戸市の「市民が主役のまちづくり」~行政としての取り組み~

    (事例紹介)神戸市協働と参画のプラットホーム

10:30 フィールドワーク 活動現場の視察、質疑応答
      ・たかとりコミュニティセンター視察
      ・「野田北部地区」見学
       特別講師:河合節二氏(野田北部ふるさとネット)
            日比野純一氏(NPO法人たかとりコミュニティセンター)
      ・明舞団地見学(まちづくり広場、まちなかラボ)
       特別講師:東末真紀氏(NPO法人神戸まちづくり研究所)
16:00
 グループワーク 視察の整理、グループ発表・講評
    (講 評)      主任講師 野崎 隆一氏


●●●
平成2173日(金) ●●●
9:00  グループワーク2 協働の現状と課題

             ~新しいワークショップ技法による気づき~
    講師:辻信一氏&東末真紀氏(NPO法人神戸まちづくり研究所)

11:05 新しい市民協働の形
    (総  括)      主任講師 野崎 隆一氏
12:00
 閉講式

 

このような内容で研修を受けてきました。これから数日この研修の内容を紹介します。

まず主任講師の野崎 隆一さんから『協働のまちづくりの今までとこれから 総論・問題提起』と題してレクチャーがありました。

 

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なぜ再生・協働なのか?市民が一つにならないと様々な問題を解決するには難しい時代になってきました。

その変化をとらえるには3つの視点があります。

1.ポストモダニズム

「大きな物語の終焉」と「小さな多様な物語の始まり」

国の方針と地域にずれが出てきて、都市計画がくずれ地域主導になってきた。

多様な意見をどう調整するかの時代になってきた。
2.人口減少社会の到来

「物差しが変わる」

成長から成熟へ、消費から循環へ、活性化から持続へ

人口が増える前提でさまざまな計画を立ててきて、上昇トレンドで贅沢をするのがあたりまえの時代が長く続いた。

成長することがプラスで、数が増えることがプラスという価値観が日本中を覆っていた。

 

上昇トレンドの価値観→物差しをかえる必要。これからの世の中で何に価値があるのか?

 

成長から成熟とは、切り捨ててきたものを見直すこと。

活性化から持続。市街地活性化とは言わない方がいい。どう持続するという視線に変えられるかが大事で、落ちてきたものをまた元にもどすのは難しく、持続可能な新しいシステムに変えていけるか、ポテンシャルがあるかを考えたほうがいい。

3.有限な資源(希望の喪失)

地球温暖化・資源の枯渇など、資源が限られたものだという考えが浸透してきている。

食糧の自給率アップを目指すのも資源の有限性という考えからである。

 

 

それでは地域コミュニティは衰退しているのか?

1.地域型活動の衰退~基盤となる家族の解体~

2.ボランタリー、NPO活動の増加と多様化

旧来型の組織は衰退傾向にあり勝手連(NPO・NGO・ボランティアグループ・その他)が台頭してきている。

都心では若年層の単身化(結婚をしない)が増え地方では高齢化が進み、従来の家族単位で考えていたコミュニティーは崩壊している。

また高齢化の進む地方では配偶者が亡くなったあとの単身化も深刻な問題となってきている。

昔のファミリーは専業主婦が地域を支えていたが現在は仕事をもっている方も多くなっている。

神戸市ではマンションへの住居率は65%で、マンションは自治会に入ることがすくなくマンションの理事長が1、2年で交代し地域との繋がりの継続性がなくなってきている。

そういう現状を踏まえ、行政が今までおこなってきた事が時代の変化に対応できなくなった部分をNPOやボランティアグループなどが担っている図式が生まれている。

 

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神戸が震災で学んだこと

正しい情報がタイムリーに得られれば大きな失敗はない

戦後民主主義は不十分

協働・共助・共済は他動詞から自動詞へ

震災の時、行政・警察・消防が白紙になり、無政府状態から活動が始まった。

地域の人がやらないといけないことが出発点となっている。

正しい情報が伝われば、最良の判断を下す。個々の人が間違った判断をしたわけではない。それを信じないと地域再生は無理。

多数決では物事は進まない最大限の出口を見つけないといけない。

個人の権利の集合体が地域

地域の人材を育てる→育つ どうやったら育つのか

地域をつなげる→つながる どういう環境をととのえたらいいか

発明するより発見し、ものを作るより見つけるそうすれば地域はつながる。

 

こういう形でまず問題提起が行われました。