地域再生実践塾 報告⑥

 パネルディスカッションのお話と、次の日に訪れた視察の3つ目は明舞団地再生を行っている東末真紀(NPO法人神戸まちづくり研究所 事務局)さんらの活動です。

 

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神戸まちづくり研究所

 

・震災復興に関わるボーダーレスな集まりで神戸復興塾が母体となっています。

 被災者の救済や被災地のまちづくりにボランティアとして関わるようになったNPOスタッフ・医療福祉関係者・建築都市プランナー・研究者・ジャーナリストなど専門家30名が1996年4月に設立。

・人的資源とネットワークのコアとしての機能を共有しつつ、計画的・持続的に復興まちづくりに取り組み、地域に根ざし現場の地を重視したシンクタンクとして活動することを目的にしています。

・まちづくりのための支援の現場をもちながら政策提言を行っています。

NPOや地域団体などへの根治的な支援は、多くは助成・委託事業などで展開をしている。

地域の成長は緩やかなので、コミュニティ支援を継続していくために安定した資金の調達は苦労している。

 

そして今取り組んでいるのが明舞団地再生です。今コミュニティの再構築を行っています。コミュニティのことを話す機会を設けると、「まちのことをよそもの(NPO)に言われたくない」という反応が返ってくると言います。

 

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明舞団地

 

活動趣旨(明舞団地まちづくりホームページより

昭和30年~40年代に開発された既存住宅団地(オールドニュータウン)においては、居住者の方の高齢化や住宅・施設の老朽化等が急速かつ一斉に進展し、人口減によるコミュニティ機能の衰退等が課題となりつつあります。
 こうしたことから、兵庫県では、既存住宅団地の典型地区として明舞団地を取り上げ、平成14年度には「団地再生フォーラム」の開催などに取り組んできました。
 兵庫県及び兵庫県住宅供給公社では、既存住宅団地の再生の流れを確実なものとするため、平成15年度に明舞団地を対象に、まちづくり活動や生活サービス提供を中心とした団地の活性化や団地居住者の利便性の向上につながる「明舞団地居住地再生モデル事業(以下「モデル事業」という。)」を実施し、人間サイズのまちづくりや参画と協働を基本とする居住地再生に向けた取り組みの促進を図っていきます。

 

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明舞まちづくり広場

 

明舞団地再生計画の策定〈平成15年〉

明舞団地再生の基本方針~元気な街であり続けるために~

全ての世代の人々が、豊かで、自立した居住生活を実現する

住民全体のマネジメントのもと共助による居住生活を実現する

既存ストック・地域資産の活用による持続的な再生・更新を推進する

住まい・まちづくりを先導する再生・活用を推進する

安全・安心に暮らせる住まい・まちづくりを推進する

 

団地が抱える課題

・人口の減少、少子高齢化の進展

・住宅・施設等の老朽化

・バリアフリー、耐震性、環境対策への未対応

・コミュニティの衰退

 

地域との連携で難しいところ

地域団体とNPO・行政の組織の形態が違うので、なかなか理解しあえないところがある。

・有償と無償(資金の調達方法)

・活動エリア(地域をまたがって活動しているNPOが多く、地域課題を共有するような会合にNPOはなかなか呼ばれない。)

・年代層(コミュニケーションや価値創造の形が大きく違う)

・ミッション共有型(NPO)と総合的管理型(地域団体)

しかし、団体運営の課題は多くが共通している

・後継者不足

・活動の発展・専門性を高める

・活動の維持・継続

こういう課題を解決していくには、団体や地域の域を超えて力を合わせていく必要がある。

 

地域とNPOの連携でそれぞれがすべきこと

・地域は誰が旗を振っているか、誰がリーダーシップを持ってやっているか、というところが重要視するところがある。協力関係を結ぶ、という所を目標に置くならば、始まりは行政が旗を振る方が近道かもしれない。

・NPOは相手の土俵を研究すべき。これまでどのような文化で地域を維持してきたのかを知り、地域に伝わりやすい言語・方法を検討すべきである。ミッションや理想を押し付けない。

・地域団体は地域内や近隣にどのような団体、グループがあるかを知り、柔軟に活用すべき。

・地域団体・NPOとも、自分たちがコミュニティ再生に向けてやってきたことを検証すべき。それでないと連携に意味がもてない。

 

コーディネーターに必要なちから

・情報を集め、出会いに行くチカラ

・それをつなげたら面白い・解決できると考える発想のチカラ

・行動ができるチカラ

・行動を評価し、改善していくチカラ

・自らの意見、考え、思いをストーリー立てて伝えることができるチカラ

・これからを補ってくれる協力者を集め、協力を得るチカラ

 

これらが東末さんから発表された主な内容です。今まさしく進行中のまちづくりは、参加した人からも共感を得ていました。完成形ではなく今もがいている活動はより身近に考えることができる話と視察でした。