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ICPCサロン Archive

第4回ICPCサロン 「視点を変えてみる」

日時:平成22年2月20日(土)

   午後7時00分~午後9時00分

場所:ICPC事務局前

講師:山口情報芸術センター

   教育普及担当チーフ 会田 大也氏

活動報告

  

今治商店街協同組合 理事長 新居田 哲理氏

 子ども連れがこんなに商店街に来たのは近年一度もありませんでした。また、イベントを行っても、店の売り上げにはあまりつながっていませんでしたが、今回は売上もかなりあったと聞いています。市民やICPC、今治おやこ劇場、児童館の方達が素晴らしいアイデアを考えてくれて、非常に感謝しています。今回のイベントをきっかけに自分達も今後の活動に活かしていきたいと思います。

今治商店街協同組合 理事  村上 哲朗氏

     どんどびの総合案内所では内装を飾り、えびすぎれの昔の写真を展示したり、着物を展示したり、はぎれを使った箸袋を作りました。本来なら自分達がしなくてはいけないところですが、我々では出来ないところをやっていただきました。そういうことをやっていただいて、呉服組合も来年から何らかもアクションを起こさないといけないとの機運が生まれつつあります。これは組合に入っている入っていないに関わらず巻き込んで全盛期のえびすぎれにしたいと来年に向けて話し合いが進んでいます。そのきっかけを与えてくれてありがとうございました。

 

今治おやこ劇場  運営委員長 松岡誠子氏   同スタッフ照屋氏代読

中山先生をはじめスタッフの皆様方、この度は大変お世話になりました。

まずは大成功でよかったですね。やっぱりこども達の笑顔はいい。元気が出ます。この笑顔を大切に守りたいですね。このこども達の笑顔が今治の未来に繋がるはずですから。 私は翌日筋肉痛でヨタヨタしてましたが、若いスタッフは皆「全然平気」って笑顔でした。やり遂げた充実感の方が勝ったかな。

商店街・子ども・遊ぶのキーワードだけを題材に、市民を対象にした大きな企画を、一からイメージし、膨らませて形にしていく作業は、とても新鮮な体験となりました。 何といっても、子どもの好奇心と視点にどこまで近づけるかが勝負。初めて時間をかけて歩いた商店街には、面白い発見がたくさんありました。

「こんな事面白いかも」って意見を出し合い、それが形になっていくにつれ、自分達のやる事の規模の大きさと大変さに、プレッシャーが大きくなって。睡眠時間を削って作業をするスタッフ続出でした。それでも、みんな楽しんで、笑顔でやり遂げられたのは、私達おやこ劇場の誇りです。本当に頼れる素敵な仲間達。こんな思いを実感できたのも、この企画に参加した大きな成果です。こんな経過を経て迎えた当日だからこそ、みんなが1日頑張れたし、終えた時の充実感があるんでしょうね。 

ただ、私達おやこ劇場の遊びの企画は、子どもだけを遊ばせるのではなく、親も子も一緒に楽しく遊ぶというのが大切なコンセプトです。今回の企画では、親は付き添いだったのが残念です。例えば、辰の口公園でのチャンバラ。親と子で対戦するとおもしろいですよ。親の方が熱くなったりして。そしてそんな親に子どもも嬉しそうな顔になります。そんな体験を皆さんにしていただきたかったです。  子ども達も一回きりの対戦で残念でした。あの後何戦か出来ていたなら、立ち尽くすだけで終了だったチビちゃん達も楽しく生き生きと走り回れたはずです。 

複数の団体が協働するのは生まれるパワーも大きいけれど、まとめるのも大変ですね。みなさまの細かいご配慮に感謝いたします。  

それぞれの団体のペースや価値観や思惑がありますし、経過の中で私達も戸惑う事が多かったのは事実です。でも、これはそれぞれの方が感じられたでしょうし、多分これからの繋がりの中で各団体が互いに理解を深められたら、もう少し効率的に力を出し合い、もっとスムーズにいくかなと期待しています。この第一歩を私達は大きなステップにしたいと考えてます。子育てと家庭の合間をぬって頑張ってくれたスタッフはとても大変でしたが、一人一人が得る事も多かったのではないかと思ってます。私達の活動を垣間見て下さった沢山の市民の皆様やボランティアの皆様とのご縁ができた事に感謝しながら、それを大切にしていきたいです。何より私達は今治市民ですから、この記念すべき今治市のイベントに、個人として、おやこ劇場として参加しお役に立てた事は何よりの誇りであり喜びでもあります。 

私達はこれからも、年数回の舞台鑑賞を軸に、おやこ劇場でしか体験できない、親子で楽しみ育ちあえるような、ハラハラドキドキの活動を展開していきます。機会があったら是非ご参加下さい。後日、運営委員会で反省などを行う予定ですので、具体的な点やおやこ劇場全体の総括などは後日またご報告させていただきます。

ろぜっとわーくす  代表 中山康夫氏ビデオメッセージ

皆様、大変お疲れ様でした。大成功だったと思います。特に子ども達の笑顔が 商店街の端から端までいっぱい溢れていました。これが皆で頑張った結果です。これからも子ども達の笑顔を引き続き商店街に継続して取り戻すためには、この第1歩を踏み台にして、皆さんで協力して様々な事を褒め称え、共に楽しむ姿勢が大事だと思います。

今回の総括をしたいと思います。今回は協同をテーマに市民と行政が力を合わせて対等な立場で一つの物を作り上げていくことで始まりました。そして、私がコーディネートをすることになりましたが、第1回の打ち合わせの時に皆でビンゴをしようということで皆さん忙しい中、短期間で一つの物を作り上げていく結果がこの大成功につながったと思います。その意味で協同が大成功だったと思います。成功の陰には事務局の力も重要で皆さんの意見を聞いて集約しいい方向に導いていました。その力になっているのは市民のマンパワーです。おやこ劇場の皆さん、児童館の皆さん、市民の皆さん本当にお疲れ様でした。いつの日かまた皆さんにお会いして、イベントを作り上げていきたいと思っております。

事例報告

山口情報芸術センター 教育普及担当チーフ 会田 大也氏

    

 まず、山口市の紹介をします。山口市は人口20万人で、山口県のほぼ中央に位置します。山口情報芸術センターは略称でYCAMと呼ばれています。建物は山口市が作り、情報企画都市計画の中でテレビ局や通信会社が同じ場所に文化施設を作ってメディアアート(メディアを使った作品)を作っていこうということで始まりました。内部は500人収容の劇場とアート作品展示スペース、100人収容の映画館、ワークショップ開催スペースなどがあります。また、山口市中央図書館も併設しています。

作品をいくつか紹介します。まず、床にプロジェクターを投影し、人間が直接床に乗ると重力で見える形になっています。これは美術というと難しいものですが、歩くことによって体感してもらうことで子供から高齢者にもわかりやすいものになっています。

2003年にオープン以来、500万人が来場しました。金沢21世紀美術館と水戸芸術館に次いでの入場者数です。山口市が文化施設を作る際に、オーストリアのリンツをモデルにしました。リンツは鉄の生産や製鉄で栄えましたが、重工業の衰退とともに活力が失われ、情報産業に力をいれようと文化都市政策によってメディアアートを推進していきました。ヨーロッパは陸続きになってますので、文化都市は尊敬されます。ここにはメディア芸術の博物館「アルス・エレクトロニカ・センター」があります。LEDを使って建物全体を発光させています。実際に山口市の職員が現地に視察に行きました。

今治のシビックプライドセンターの原点はニューキャッスルからきています。流出する若者をどう呼び戻すかというところです。オーストリアのグラーツがウィーンに対抗して独自路線を進んだり、バルセロナもマドリードに対してどうアイデンティティを出すかに主眼を置いています。

グラーツは古い街並みでおとぎ話に出てくるような建物しかありませんが、この中で新しいものも取り入れて若い人もアクセスしやすいようにしています。日本においてもグラーツの知名度は高く、これはブランド化していると言えます。

次にスペインの造船都市ビルバオ。ここも造船の衰退によって、ものづくりから文化を作ることに転換していこうとまちづくりを展開しました。そして、造船の技術等を活かした美術館も誕生しました。

バルセロナは今も建設中のサクラダファミリアが有名ですが、この街は若者が荒れて、治安が悪いイメージだったのですが、あえてそういう場所に建物を作ってイメージを一新させることに成功しています。

以上の事例を踏まえて、文化都市を造ろうというのが山口市のコンセプトでありました。

 

具体的な活動事例として、山口市の商店街を使ったツアーパフォーマンスですが、演劇は始まってから終わりまで時間の構成を演出家が決めて行きます。その時間とともに変化していく状況を歩いているお客さんで出来ないかを考えたツアーパフォーマンスです。我々センターの者と市民コラボレーター、アーティストの三者でどういう計画にするか検討し、商店街を使い商店街の人たちを巻き込んだ形を作ることを考えました。講演時間は約90分です。まず、市民ボランティアの案内で次はここですよと教えます。次の建物に行くと、鉄道があって、ダイヤグラムを手渡されます。これに従って、何かを発揮してもらう演出です。次の指示書では閉まっているシャッターの穴を覗きなさいとの指令があり、覗くと人が手を振ったりいろいろな仕掛けがあります。今度は閉まっている古いたばこ屋で先程送り出した人が「いらっしゃいませ」と中から出てきます。この様々な演出はアーチストの高山明氏が監修していますが、今度は真っ暗な場所で商店街にアーケードが出来た当時のことを商店街の人にインタビューしている模様が流れます。こうすることで参加者が商店街の背景や歴史も同時に知ることが出来ます。今度はタクシーで立体駐車場の屋上に連れて行って、運転手が見えている山の伝説を語ります。次の目的地へは、糸を手繰って行きます。導いてくれるのは、人であったり、タクシーの運転手であったり、糸であったり多岐に渡っています。その先に古いスナックがあり、おしるこでもてなします。その裏手に階段があり、アーケードの上に登ることができます。商店街を中からも外からも上からも様々な角度から見ることができます。その上では近くのビルを見て記念写真を撮ります。そして、階段を下りると本屋の1階に降りてきます。通常の舞台であれば、お客は見る側で、見られることはありません。ここでは本屋の客の視線に会い、客と演者という目線も体験できます。最後にシャッターを覗いた裏側に出て次の客が外から見ているという風に連続に続きます。

活動から見えてくるものとは、市民参加型のイベントでは高山氏との打ち合わせも何回もしてボランティアにはかなりの負担がかかるので、興味がある人でないと深くは関われない。ですから気軽に参加した人はどんどん去っていって最終的には20人程にはなりましたが、その分かなり深い関わりが出来たと思います。

深い人はファンになってくれ、浅く関わった人においても、参加して良かったと経験の伝播が良いほうに進んだと思います。広報活動においても口コミの影響は大きいと思います。今回このDVDを作ろうと思ったのは、通常の報告書では誰も見ないだろうと思い、見た人が他人に言いたくなるような物を作ろうと二次的な効果を狙いました。このパフォーマンスに参加した人以外も山口で面白いことしていると広めていくことができると考えます。

プライドという言葉を考えた時に、自分がやり遂げたという自信と周囲からの評価も重要です。周囲からも評価がまたプライドの醸成につながります。商業施設、文化施設、アーチスト三者での運営でしたが、必ずしも三者の利害が一致していた訳ではありません。例えば、ツアーの参加者が商店街にお金を多く落とすわけではありませんし、7つに分かれている商店街に許可等をお願いする苦労もありましたが、終わってみれば、やって良かったと言う声がいろいろな所からありました。様々な立場の人達と信頼を結ぶ事が必要ですが、数回に打合せでそれはできません。長い時間をかけて、回数を重ねて行くうちにだんだん打ち解けていくものだと思います。そして、本気で物を作っていくにはリスクも付き物です。

検討を重ねて行くうちに考え方の違いから去っていく人もいますし、それらを見たスタッフも困難はつきものだと言う事がわかったと言われました。誰かが誰かのためにやってあげるという意識があれば失敗します。やってあげるという意識が生まれてこない関係作りをどうやったら作れるかということが今回のツアーパフォーマンスで言えると思います。

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