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平成20年度活動報告 Archive

平成20年活動報告⑭ 原広司さんとの意見交換会・大三島視察

平成21年3月27・28日

 

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プロポーザル最優秀提案者決定をうけ、ICPCは早い段階で、原広司さんとの懇談をしないといけないと思いました。

原さんが考える、ハード整備はどのようなものなのか、ICPCメンバーはのぞみました。

原さんらの提案にある『7年都市』構想・はICPCと一緒に港を創っていこうという提案だったので、原さん自身はどういう方なのか興味をもってお会いしました。

おもった以上に気さくな方で、現状のICPCの活動を踏まえ、今からできる案をいっしょに考えていただきました。

 

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その案とは7年後ハードが整備されたのち、港に植える木などを小学校の校庭で育てていただき、7年後移植をする。といった案でした。

具体的に『まてばしい』という木はどうか?という提案もあり、メンバーは「一緒に考えてもらっているんだ」という思いを強くもちました。

 

 

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鶴姫の視察目的のため、大三島を訪れました。みなと整備で使うクレーンのネーミングを《鶴姫》とされており、そのイメージづくりのためです。

 

視察場所

鶴姫公園・大山衹神社・大三島美術館・ところミュージアム  伊東豊雄ミュージアム建設予定地

 

食事の時に何故鶴姫なのか?というお話がありました。まず最初にクレーンをあの場所にもってきたらという発想があったそうです。海外ではクレーンを使い人を集めるため有効利用をしている場所があるとのことでした。そしてクレーン=吊るからインターネットで調べた所、鶴姫というキーワードが出てき、鶴姫のクレーンとなったそうです。

原さんの頭の中に、『人を集める』という考えや仕組みを考えておられるのにびっくりしました。普通ハードを整備したいいだけなのに、人の集め方を考えておられるのにはホント驚かされました。

 

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この日は鶴姫のバックボーンを現地で探るという目的があり、国宝館での鶴姫が使用していた鎧などを見学され、『鶴姫でいける』という感覚をもたれたそうです。

 

その他原さんが今までされた、仕事など話された中で商店街の問題の根本は『商店街に跡継ぎがいない』ことが問題ということを言われていました。

これからという視点をどういう形で共有するか?

まずそれが出発点とおっしゃっていました。

 

こういった形で①~⑭まで平成20年度ICPC運営委員会は活動を続けてきました。

21年度は運営委員会から協議会に変わり、選任事務局員をおき活動を開始しています。

昨年から現在まで、ICPCという言葉がわかりにくい。何をやっているかわからない。という声を聞きます。

 

これからがんばってICPCは活動を続けていきますので、よろしくお願いします。

 

 

平成20年度活動報告⑬ プロポーザル最終選考会

平成20年活動報告⑫ 伊東豊雄懇談会

みなと再生計画選定委員との懇談 平成20年12月20日

 

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ICPC運営委員会はプロポーザルの選定委員の方に直接運営会議の意見を聞いてもらおうと、選定委員の一人で世界的に有名な建築家伊東豊雄さんに時間をとってもらい意見交換の場を設けました。

建築の世界では知らない人はいない程有名な方で、海外でもさまざまな賞を受賞。

東京大学の学生時代丹下氏の授業を受け、藤森教授との親交もあるそうです。

 

経歴
1965
東京大学工学部建築学科卒業
1966-69
菊竹清訓建築設計事務所勤務
1971
株式会社アーバンロボット(URBOT)設立
1979
事務所名を株式会社伊東豊雄建築設計事務所に改称主な受賞
1986
    昭和60年度日本建築学会賞作品賞(シルバーハット)
1992
    33回毎日芸術賞(八代市立博物館)
1998
    1997年度芸術選奨文部大臣賞(大館樹海ドーム)
1999
    55回日本芸術院賞(大館樹海ドーム)
2000
    国際建築アカデミー・アカデミシアン賞
             
アメリカ芸術文化アカデミー・アーノルド・ブルーナー賞
2001
    グッドデザイン大賞(せんだいメディアテーク)
2002
    ヴェネツィア・ビエンナーレ「金獅子賞」
2003
    日本建築学会賞作品賞(せんだいメディアテーク)
2004
    金のコンパス賞(Compasso d’Oro ADI)(木製ベンチ”ripples”
2006
    王立英国建築家協会(RIBA)ロイヤルゴールドメダル
2008
    金のコンパス賞(Compasso d’Oro ADI)(HORM社のブースデザイン)
2008
    第6回オーストリア・フレデリック・キースラー建築芸術賞(2008年)

 

 

  

伊東さんはくまもとアートポリスのコミッショナーを務めておられ、建築と市民をつなげる活動にも理解があります。

 

くまもとアートポリス

 

運営委員一人一人のみなと再生への想ひを聞いてもらい、選定の参考にしていただきます。

 

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意見の途中ではメモをとられ、今治市民にとって港がどういう存在であったのかを真剣に感じておられました。

 

伊東さんはあるインタビューでこうおっしゃっています。

 

「建築は残らないけど、人は残る」

 

普通は逆に思うことなのですが、伊東さんはこうおっしゃっています。

 

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僕にとって建築はつくるプロセスに大きな意味があるのです。どれだけの人が関わり、どのような議論をしたかということがとても重要です。人間が育っていくのと同じように、建築をつくること自体が建築を育てるということかもしれません。さらに、 建築は完成した後も、使う人によって育てられ、つくられていく。そういうプロセスを大事にしたいのです。

 

伊東さんとの懇談は、みなと再生プロジェクトにICPCがどのように関わっていけばいいのか、ちょっと理解できたひと時でした。

平成20年度活動報告⑪ プロポーザル

今治市はみなと再生の基本計画を策定する業者を公募型のプロポーザル方式で選定することにしていてこれはその時公開された内容です。平成20年11月20日に公開され、市のホームページからダウンロードできます。

 

《みなと再生事業基本計画策定業務委託》公募型(条件付)プロポーザル方式に係る手続開始の公告

 

今治市ではこうした規模でのプロポーザルは初めてです。プロポーザルとは複数の事業者から企画提案や技術提案を提出してもらい、提案内容を審査し、企画内容や業務遂行能力が最も優れた者と契約する方式です。

今治市は全国の事業者から企画を提案してもらい、第二次選考会を公開することで市民に開かれた施設整備を行おうと考えました。

ICPCの方向性としてみなと再生委員会のフォローアップとして、みなと再生プロジェクトの計画推進に関わることがあります。

このプロポーザルの公告の中にある、仕様書の作成にもICPC運営委員会は市民の代表として加わり議論を進めました。

その結果がこの仕様書です。

 

プロポーザル説明書・業務委託仕様書

 

このプロポーザルの選定委員にはみなと再生委員長の赤池学さん。そしてICPC運営委員会から石丸真智子さんが審査に加わりました。

 

【業務内容】

今治港内港周辺の賑わいづくりと、海事ビジネスセンターを核とする周辺施設の整備を行い、今治シビックプライドセンターから始まる、交流の港に相応しい今治港の活性化を目的とした基本計画の作成を行います。計画作成に際し、類似事業及び既存事業のデータの収集・分析等の基礎調査を実施するとともに、市が運営する検討組織及び策定過程における助言、提案等の支援を行い、基本計画策定作業の円滑化を図ります。

この業務は平成22年9月30日までに作成し、この基本計画をもとに、みなと再生プロジェクトのハード部分は遂行されていきます。

 

【プロポーザルの特定方法】

第1次選考会(選定委員による書類審査:非公開)

第2次選考会(選定委員によるヒアリング:一般公開)

 

この公告をした段階ではどういう事業者の応募があるのか、どういう形になっていくのか、運営委員会のメンバー自身わからないことばかりでした。

しかしハード整備というものを行政がすすめる中で『いつのまにか建物を建てる業者が決まっていて、いつのまにか建っていた』というのが多い中、今治市は初めてこの規模でのプロポーザルを行いました。

それは、今治港が整備されたのち利用するのはあくまでも市民で、市民の意見が幅広く集約されたものとするという考えがあるからです。

 

シビックプライドとは・・・

市民が都市に対して持つ誇りや愛着をシビックプライドといいます。日本語の郷土愛とはニュアンスが異なり、この都市をより良い場所にするために自分自身が関わっているという意識を伴うものです。つまりある種の当事者意識にもとづく自負心と言えます。

 

これからの今治港を一緒に考えていきましょう。

 

 

 

平成20年度活動報告⑩ フォローアップ会議

平成20年10月17日

ICPC運営会議はみなと再生委員会のフォローアップ組織として、みなと再生プロジェクト推進に関わり、活動・議論の内容に透明性をもたせることに重きをおいています。

フォローアップ会議は公開で行い、ハード整備の進行状況と今後の方向性を解かりやすく説明します。

みなと再生構想の具現化を図る上で市民をいかに巻き込むか・・・

楽しみを含んだうえでみなと再生をどう勧めていけるかを課題としています。

みなとのこれからを考える上で「誰かがやってくれる」という考えではなく「自分たちになにができるか」という考えに変えていくには、その過程の中にドキドキ感であったり、ワクワク感を含んだ取り組みにしていかなければならないのです。

 

フォローアップ会議では今治市担当課から、これまでの経緯そしてこれからの予定が委員そして参加した市民に話されました。

 

「みなと再生構想」の基本コンセプトについては、『「交通」の港から「交流」の港へ ~今治シビックプライドセンターからはじまる、交流のみなとづくり~ 』となっています。

交通の拠点としての「港」から、今治市民の誇り(シビックプライド)を集結し、創造し、発信する拠点(シビックプライドセンター)としての「港」への転換を図ることで、今治港を「交流」の港へと成長させると同時に、港を起点として新しい市民の誇りを生みだす、まちづくりへとつなげていくことを目指しています。

施設配置計画

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 今治市の都市軸を生かしたシンボリックな景観を創造するとともに、中心市街地との連携、今治城への動線による市内回遊なども念頭に置き、施設の配置計画を提案しています。「海事ビジネスゾーン」「シビックプライドゾーン」「沖洲公園ゾーン」の3つのゾーニングからなっています。

 「海事ビジネスゾーン」は、陸と海の結節点として、新しい今治港をシンボライズする景観の創造をめざし、海事関連オフィスや陸と海の交通機能が集積し、港に日常的な活力を生みだすゾーンです。

また、「海事ビジネスセンター」の正面にバス、タクシーの乗降に対応した交通ターミナルの設置を提案しています。

 

「シビックプライドゾーン」はみなと再生委員会では、港を起点に中心市街地の活性化に取り組む市民、行政、民間企業などで構成される継続的な賑わいづくりのための協働組織(ICPC)の必要性が提案され、ICPCの活動拠点であると同時に、中心市街地活性化のためのまちづくり法人としての機能を併せ持つことも視野に入れ、みなとからはじまる今治のまちづくりの発信拠点として活用をはかります。

今治港に多彩な賑わいを生み出すための広場空間(市民広場)の整備も提案されています。

 

「沖洲公園ゾーン」は海への景観を楽しむ公園空間と市民の文化活動の場を一体化したもので、潤いのある環境の中から豊かな市民文化が育まれます。

市民が海に親しみ、憩い、集う空間としての臨海公園整備を提案しています。ウォーターフロントの立地を生かした気持ちのよい公園空間とすることを基本とし、そこに、市民スタジオなどの文化施設、カフェなどの商業施設を組み込むことや、魅力ある修景を実現するアート整備なども提案されました。

 

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5月下旬、「庁内連絡会議」を開催し、「みなと再生構想」の説明や、今後の事業推進に向けた協議を行いました。

「みなと再生構想」のなかで、ハード整備に先駆けての設立提案のあった「ICPC」の設立準備のための「運営会議」がこの7月に立ち上がりました。

その後、関係各課との協議を進める中で、「みなと再生構想」をより具現化するために、「基本計画」策定を急ぐこととなり、9月の平成20年第4回今治定例市議会に「みなと再生事業基本計画策定業務」にかかる補正予算案を提案し了承されました。

平成20年度は、「みなと再生事業基本計画」策定業務を委託する事業者の選定を予定しています。事業者の選定は、公平、公正を期するために、公募型プロポーザル方式とし、提案のあった事業者のなかから、もっとも、「みなと再生構想」実現にむけてふさわしい事業者を、有識者などで組織する「みなと再生事業基本計画策定業務プロポーザル選定委員会」において、選考し、委託契約を締結します。「みなと再生事業基本計画策定業務プロポーザル委員会」は3~4回開催し、事業者によるプレゼン等については公開とします。

 

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平成21年度から、基本計画策定事業にはいり「みなと再生事業」実現に向けては、港湾ビル権利者の問題、陸、海の交通事業者との問題等種々様々な問題がありますが、基本計画策定のなかで、それぞれの解決を図っていく予定ですが、全てが順調に行けば、基本設計、実施設計を経て、平成23年度には一部着工し、平成26年度に主要施設の竣工を目指しています。

 

こういう情報を発信していくなかで、常に市民が進捗状況を確認できるよう『みなと再生プロジェクト』は推進されていきます。

 

平成20年度活動報告⑨ ICPCフォーラム

平成21年3月13日

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いよいよみなとが動き出す。とタイトルをつけ開かれたICPCフォーラム。

今治市民にICPCを大々的にお披露目する機会とし開催されました。

 

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第一部ではみなと再生委員会委員長の赤池学さんが「みなと再生委員会とその意義」について講演をされました。

この日はICPCのスタートの場として設定されました。ICPCは今治市と協働でハード整備を行っていくことなど、みなと再生構想の基本理念が話されました。

この日訪れた市民は170人余り、決して多いとは言えない参加者を前に、これからICPCはどう市民にアピールしていかなければならないのか、メンバー一人一人が気持ちを一つにしました。

 

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そして第二部ではシビックプライドにつての著書もあり運営会議にも参加している東京理科大学準教授の伊藤香織さんが、イギリスのマンチェスターと回線をつなぎ「シビックプライドと都市のコミュニケーションデザイン」について基調講演をされました。

伊藤さんはシビックプライド研究会の代表者で、『シビックプライド』という著書を書いておられます。シビックプライドという概念の第一人者で、平成20年7月からICPCのアドバイザーとして一緒に活動をしてきました。

 

著書『シビックプライド』より

個人ひとりひとりの気持ちにおいて、都市がどのような存在として像を結ぶことができるのか、ということからすべてが始まるのだ。その知覚のされ方を完全にコントロールすることはもちろんできないが、都市として何らかのヴィジョンをもって計画すべきであろう。

 

現在日本の都市でも、まちづくりNPOや市民参加の都市計画マスタープラン作成などの形で、市民をはじめとするさまざまなステークホルダーが都市づくりを担う仕組みづくりが行われている。しかし、全体で見るとまだ一部の熱心な層が参加しているに過ぎず、大多数の人々は都市に無関心なのが現状である。ある種の感度の高い人々には、都市の言葉は届きやすい。しかしそうでない人々の元にも、届けなければならない。だからこそ、幅広い人々に対するコミュニケーションが必要とされるのだ。

 

まず先進地事例の発表があり、都市を再生していくなかで、シビックプライド(市民の誇り)を高めていく必要があることなどを話されました。

そのあとマーク・レイニーさんと回線をつなぎお話をされました。マーク・レイニーさんは、アービス ビジタープログラムマネージャーをつとめており、マンチェスターにおける都市案内や、建築、歴史や文化を見出すワークショップの企画運営にたずさわっております。

最近では、マンチェスター中心街区のガイドブックの発行や都市問題に焦点を当てた研究フォーラムの企画や、マンチェスター首都大学における国際展望会議のコーディネーターをつとめている方です。

 

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三部ではみなと再生とICPCと題しシンポジウムが行われました。

みなと再生に求められるものは何なのか・・・ICPCはこれから何を行うべきなのか・・・

パネリスト一人一人から熱い議論が飛びかいこれからのみなと再生・これからのICPCを考える絶好の機会となりました。

街を再生するのに、定石はありません。成功事例だけを見ても、苦労はわかりません。

どれだけの人が関わるのか、そして強い気持ちで行動するのか、そこにかかってくるのでしょう。

今治港を再生させる。その行動は初めの一歩なのかもしれません。

その過程で多くの市民の方々にシビックプライドを形成していただき、今治を発展させていく手助けをICPCは担っていきます。

ICPCはこれからも実験・情報発信を繰り返し市民とみなと再生をつなぐプラットホームとなるべく活動を続けます。

平成20年活動報告⑧ 藤森照信教授講演会

藤森照信氏 講演会 平成20年10月1日

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みなさん知っているこの公会堂――。今治市の名誉市民で丹下健三氏が設計したこの建築物。

今治市に丹下氏が設計したものは小さいものも入れて7箇所。これだけ丹下氏が設計した建物が集約する場所は今治だけです。

ICPCの運営会議で出てきた話題の一つに公会堂が平成20年に50周年を迎えるというのを受け、まず知ることから始まると考えたICPCは講演会を企画。

丹下建築の研究で第一人者の東京大学生産技術研究所の藤森照信教授を迎え「丹下健三氏とその作品郡を活用したまちづくり」と題し丹下氏の講演会を開催しました。

 

丹下氏の主な作品

1955年 広島平和会館(現・資料館東館)・広島平和記念公園

1958年 今治市庁舎・公会堂

1960年 今治信用金庫本店(現・愛媛信用金庫今治支店)

1964年 東京オリンピック国立屋内総合競技場(代々木体育館)

1970年 日本万国博覧会会場基幹施設計画・お祭り広場

 

父危篤の知らせにより帰郷の途にあり、今治の空襲で母も失った1945年8月6日丁度その日に、外国雑誌でル・コルビュジエソビエト・パレス計画案に出逢い、建築家を志した想い出の地でもある広島が原爆の被災で壊滅的被害を受ける。その復興計画が戦災復興院で俎上にのぼっていることを知るに及んだ丹下は、残留放射能の危険性を心配される向きがあるにもかかわらず、志願して担当を申し出た。1946年夏、浅田孝大谷幸夫ら東大の研究室のスタッフとともに広島入りし、都市計画業務に従事した。その成果は、広島市主催の広島平和記念公園のコンペに参加した際、見事一位で入選という形で結実することとなった。

この平和記念公園のコンペでは、他の計画案が公園内のみを視野に入れた設計案にとどまったのに対して、丹下は広島市を東西に貫く平和大通りと直交する軸線上に、慰霊碑と原爆ドームを配したことで他を圧した。広島の復興計画において、この市街地を貫く都市軸を通した事で、戦後の広島市の骨格を作ったのは丹下であると言える。また、当時は単なる一廃墟に過ぎなかった原爆ドームを、シンボル遺跡として発見したのは、事実上、丹下だと言ってよい。実際、今からすると信じ難いことではあるが、1966年(昭和41年)7月の広島市議会において、満場一致でその永久保存が決まるまで、「原爆による惨禍の証人として保存する」意見と「危険物であり、被爆の惨事を思い出したくないので取壊す」との意見の対立があったのである。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

 

丹下健三さんの歩みは、日本近代建築の歩みそのものであるといっても過言ではありません。

コンクリート建築の柱梁による日本的表現で名建築を生み出してきた40代の丹下作品・・・

1958年に作られた市役所は柱梁の美学で建てられたもので、公会堂は折版構造による建築です。

 

講演会のあと見学ツアーが開かれ、藤森さんと共におよそ50人の参加者が丹下建築を肌で感じました。目指すのは1960年に立てられた、愛媛信用金庫の今治支店。

 

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丹下氏のお弟子さんの磯崎新さんが主に設計に携わりました。

この建物にはかなりの遊び心が入っていると言われます。丹下さんはとにかく海がみえるようにと言っていたそうです。

愛媛信用金庫今治支店の屋上からはかっては海が見えたといいます。

郷土今治の海で遊んだ思い出は丹下氏の源風景だったとおしゃっていました。

 

藤森さんにはこの後、みなと再生基本計画のプロポーザル選考委員会委員長を引き受けていただきました。

 

ICPCではこういった丹下氏の作品に目を注ぎ、丹下氏の故郷今治として広く市民が思えるよう活動を展開していきます。

平成20年度活動報告⑦ 山口視察

平成20年12月6日

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この日は雪。どんな視察になるのかどきどきの始まりでした。

山口への視察の目的は、山口情報芸術センターYCAMが行っている、山口市中心商店街を活用したツアーパフォーマンス公演への参加です。

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YCAMは平成5年に策定された「やまぐち情報文化都市基本計画」の交流拠点として建設されました。山口市は県庁所在地ながら人口は下関市に次ぐ19万人の街です。

新しい価値を創りだす元気なまちづくりを基本理念に展開されていくYCAMの活動は今治市のこれから、そしてICPCのこれからの手本となります。

人と人が創り上げる「場」の空間=YCAMとしています。

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YCAMは最先端の情報技術をバックグランドに創りだされる、アートや舞台芸術の制作・公開を行っています。その他に人材育成のためのプログラムの作成や日常生活に密着したサービスの提供、地域を豊かにする、開かれた活動を展開しています。

 

山口情報芸術センターYCAM

 

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今回の視察のメインはここ山口中央商店街を舞台にしたツアーパフォーマンス。

この商店街も周辺市街地に大型店舗の進出などで、閉められた店が目立ち、今治であれば銀座の商店街みたいなもの。

ツアーパフォーマンスは劇場で観客席に座りながら鑑賞する公演ではなく、観客が舞台となる商店街をめぐり風景や歴史に出会いながら楽しむ舞台公演なのです。

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このツアーはYCAMが行っている「meet the artist2008」の成果発表の場で、「meet the artist」とは市民とアーティストが1年間という長期間に行うワークショップのことです。企画の立案から発表までの活動に参加するコラボレーターを募集し、毎年設定されるテーマのもと山口を拠点にしたプロジェクトを行っています。昨年のテーマは『山口の風景と歴史をいかし、商店街を舞台にした「パフォーマンス」』

 

「山口市営P」

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商店街の日常の風景の各所に、仕掛けや演出が埋め込まれ、山口というまちの風景や息遣いに出会いながら、観客は〔視線〕を探る旅にでます。

市民コラボレーターがリサーチした結果を、演出家である高山明氏が構成・演出し、メディアアーティストの瀬藤康嗣氏がさまざまなメディアを用いて表現しました。

今年、市民コラボレーターとアーティストが見つけたキーワードは「駐車場」「アーケード」そして「視線」―。

 

商店街を舞台にしたこのような公演は今治市の商店街にも応用がきくのではと考えての視察でした。

平成20年度活動報告⑥ 横浜視察

2008年11月1・2日

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ICPCは積極的に視察に赴きました。そしてアートを街づくりにいかしていこうと考えています。

横浜市はアートを街づくりにいかし成功している都市として知られています。

 

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視察に赴いた日には、横浜トリエンナーレが開催されていました。e6a8aae6b59ce5b882e38388e383aae382a8e383b3efbc91e6a8aae6b59ce5b882e38388e383aae382a8e383b3efbc92e6a8aae6b59ce5b882e38388e383aae382a8e383b3efbc94e6a8aae6b59ce5b882e38388e383aae382a8e383b3efbc951

 

2001年に始まった現代美術の国際展「横浜トリエンナーレ」の第3回展。総合ディレクターの掲げるテーマに基づき、世界25カ国・地域より72名の作家を選定し、多様な作品 (映像、インスタレーション、写真、絵画、彫刻等) が展示されてました。世界最先端の現代美術の紹介に努め、新作を中心に展観する一方、開催地・開催場所の魅力や個性を生かした作品 (サイトスペシフィック・ワーク) も数多く含めることによって、街を取り込んだ大規模な「現代アートの祭典」だそうです。
会期中は、トリエンナーレのコンセプトや理念を補完するシンポジウムをはじめ、作家と参加者との対話が広がるようなワークショップやギャラリー・トークなどの交流イベントも積極的に展開していました。

トリエンナーレの会場だけでなく、横浜市の街中でさまざまなイベントが開催され、ほんとに多くの人が横浜を訪れていました。

  

そしてICPCのメンバーが話をお伺いに行った施設がバンカート1929。

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横浜市は文化芸術、経済の振興、横浜らしい魅力的な空間形成というソフトとハードを融合させた新たな都市ビジョンであるクリエイティブシティ・ヨコハマを推進しています。

なぜこのような構想が必要になったか・・・

2002年に横浜市でも市民活動の中心である都市部の空洞化がすすみオフィスの空室率も14%を越え衰退傾向がみられるようになりました。

そして都市部再生を目標に市長の諮問機関として「文化芸術と観光振興による都市部活性化委員会」が設置され、2004年の提言により「創造都市横浜構想」が策定されました。

この後クリエイティブシティセンターを運営する実験事業として、バンカート1929がスタートしたのです。

 

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バンカート1929は、旧第一銀行の古い建物をリノベーションし活動をしています。

視察に行った時には展示スペースでは、「心ある機械たち」展が開かれていました。

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バンカートは、クリエイティブシティ・ヨコハマのプロジェクトの一つである、「創造界隈の形成」の重要な役割を担っています。

創造界隈とは、歴史的建造物を創造活動の拠点として活用し、その周辺にアーティストやクリエーターが創作・発表・居住する創造界隈をつくり、まちを活性化させるというものです。

バンカート事業の最大の特徴は、単にその場所の中でアート展を行うだけでなく、社会のさまざまな課題をアートという側面から捉えること、また新しいコミュニティをつくることと言われています。

アートのもつ力とはどんなものなのかを代表の池田さんにお伺いすると、

「赤ちゃんがお父さんお母さんに何かを話す時、何をしゃべっているかわからないけど、回りがそれを理解しようと努力しますよね。アートにもそんな所があって、何かわからないけど、理解しようと努力する。それが力となり回りを変えていく。そういうベクトルが街を変えていく力になっていく。」とそんなことをおっしゃっていました。

また「街にある魅力を再度見つめなおし、それをちゃんと発信していく」ともおっしゃりました。

今治の持つ魅力・・・埋もれている大きな資源・・・

バンカートが勧めている活動はICPCのこれからに大いに役立つ話となりました。

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今治港をどう整備していくのか・・・実際にプロポーザル方式で港整備を行っている横浜市に運営会議メンバーは視察に赴きました。

今年横浜市は開港150周年のイベントを大々的に行っています。

横浜開港の地でいままで手つかずの場所だった「象の鼻地区」を整備するにあたって、横浜を「チャンスあふれるまち」としていくため元気な横浜を創造する人材育成に向けた取組として、開港100周年以降に生まれた若手建築家に設計を託すこととしました。
 手法としては、公募型プロポーザル方式により、象の鼻地区の再整備の考え方や整備イメージのほか、港の観光・文化芸術創造発信空間づくりのアイデアを提案していただき、平成18年度11月に設計者を決定しました。第1次の提案を公募したところ、横浜市内をはじめ東京都、宮城県、兵庫県など全国各地の51者から意欲的な提案が寄せられました。 第1次評価により、提案内容について審査の結果5者が選定され、2次評価においてに公開プレゼンテーションを行い、その後、審査(非公開)の結果、最優秀者等を選定しました。

e6a8aae6b59ce5b882e8a696e5af9fefbc91efbc91e6a8aae6b59ce5b882e8a696e5af9fefbc99「象の鼻地区」整備プロポーザル最優秀提案者小泉雅生さんは、光のサークルや多目的レストランなどの設計・整備を現在進めています。

小泉アトリエ提案書

小泉さんからは実際の苦労や、どのような形でプロポーザルを進めていけばよいか、

ICPCはどのように関わればいいか、具体的な内容で意見を伺いました。

平成20年度活動報告⑤ 第3回ICPCサロン

2009年2月10日 べニーズ前

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第3回ICPCサロンは四国を中心にまちづくり活動を行っている “つながる地域づくりの会” をお呼びし、活動事例の報告を行いました。

参加理由した理由は、今治がおもしろくなっていると聞きつけてのことです。この日はICPCが目標の一つとしているが企画されました。

また幻のメニュー復活企画“シビックプライドフーズ第1弾”として「タイガーのカツサンド」を再現を企画しました。

 

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つながる地域づくりの会は四国経済産業局がすすめている「四国が日本を変える?」の実践されている人々の会でこの日サロンの前に、丸亀市でフォーラム「四国が日本を変える?」を開催しその足で今治に駆けつけました。

様々な制約の中での持続可能な社会のあり方を探す時代に、四国が新たな時代を切り拓く可能性は何か。このような問題意識のもとゴールを探す時代には、多くの実践が必要といわれています。

四国経済産業局ではフォーラムの概要を一人でも多くの方に知っていただき、ヒントになりそうな四国の事例とあわせて冊子に取りまとめています。

冊子をご希望の方は、四国経済産業局企画課まで連絡すれば無料で配布しているそうです。

四国経済産業局

四国経済産業局総務企画部企画課 電話:087-811-8507(直通)

URL:http://www.shikoku.meti.go.jp/

 

今回のサロンの目玉は柏の葉アーバンデザインセンターが作った、「はっぱっぱ体操」と「今治タオル体操」の体操対決です。

柏の葉の「はっぱっぱ体操」はVTRで参加し「今治タオル体操」は実演しました。

 

「はっぱっぱ体操」

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健康や交流をテーマに都市開発が進む「柏の葉エリア」(つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス駅」周辺/千葉県柏市)のオリジナル体操として「はっぱっぱ体操」を開発し、地域での普及・発展に向けた活動をしています。年齢に関わらず誰もが「はっぱっぱ体操」を楽しめるよう、ワークショップや指導者育成講習を実施するとともに、2009年5月にコンテストを開催し、地域住民が体操を通じて交流を深め、健康増進を図るご当地体操文化を創出しているそうです。

 

「今治タオル体操」

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今治といえば誰でもタオルを思い浮かべると思いますが、そのみんなが身近で使っているタオルを使い、子どもからお年寄りまで気軽に出来るタオル体操を、平成12年女性塾が創作しました。その体操をもっとみんなに知ってもらい、体操することによって健康増進を図ることが目的だそうです。もちろん、タオル製品を使用することによる地場産業の広報宣伝も兼ねて、ひいてはまちづくりにも繋げたいと思っているそうです。

 

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そして幻のメニュー復活企画“シビックプライドフーズ第1弾”として「タイガーのカツサンド」を再現!

メンバーが四方八方手を尽くし、かってのお弟子さんや周辺に話をうかがってカツライスの再現をめざしたのですが、どうしても間に合わなく今回はカツサンドとなりました。

作り方をお聞きし、再現を目指したのですが、時間も少なく当時の味とはなりませんでしたが、カツサンドを知っている年代の方には好評で、こうしたシビックプライドフーズを一つでも探し、復活させていくことをICPCは進めていきます。

カツライスもまだまだ諦めていませんので、ICPC発の味をそのうちお目にかけれる時がくるかも・・・

 

ICPCでは情報発信にも工夫をこらし、仲間づくり、ライバル探しを行っていきます。

 

こうしたコミュニケーションの場が日常的にもてるよう、ICPCの試みはまだまだ続いていきます。

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